美容鍼は1回からでも効果を実感しやすい施術です。しかし、1回で変化を感じやすいからこそ施術を継続することでよりはっきりとした効果が実感できます。

効果の持続性も、施術を続けることでより長くなっていくのです。この記事では美容鍼で得られる効果や最適な頻度を詳しくお伝えします。

美容鍼とは?

美容鍼とは?

美容鍼(びようしん)は顔に髪の毛よりも細い鍼を打つことで美容・体質改善が期待できる施術です。

鍼を刺す深さは1mm程度です。東洋医学の思想に基づき、ツボを刺激して顔の筋肉の血行を促進し、肌を美しく整えていきます。

顔の美容にはマッサージや機器を用いる施術もありますが、美容鍼灸はそれらではアプローチできない深い位置のリンパやツボを直接刺激することで、凝った表情筋を柔らかくします。

施術前に知ってほしい肌と美容鍼の仕組み

施術前に知ってほしい肌と美容鍼の仕組み

美容鍼の施術を受ける前に、鍼はどこにどのように影響を与えるのかを知っておきましょう。


まず皮膚は、上の階層から表皮真皮皮下組織といった3層の構造になっていて、その中でもスキンケアに関してアプローチするのは表皮と真皮です。

表皮と真皮の役割

①表皮
表皮の主な役割は身体の保護作用です。外からの刺激が体内に入らないようにしたり、身体から水分が蒸発していくのを防ぐことで肌に必要な潤いを保持したりしています。

加齢によってターンオーバー(肌の新陳代謝)が遅くなったり、乱れが生じたりすると表皮の中に古い皮膚が溜まります。

ニキビ、しみ、クマ、しわ、ほうれい線といった肌の悩みの多くはこのターンオーバーのサイクルが乱れることで引き起こされるのです。

②真皮
表皮の下にある真皮の主な役割は、クッションのように肌の弾力を保つことです。

真皮には肌の弾力を保つためのコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸という成分が存在しています。役割はそれぞれ以下の通りです。

コラーゲン…肌を支えるために網目状に張り巡らされている物質
エラスチン…弾力性の高い繊維でコラーゲンを支える物質
ヒアルロン酸…コラーゲンやエラスチンの隙間を埋めているゼリー状の物質

この中でも特にコラーゲンは肌の弾力に大きく関わります。コラーゲンの減少はたるみ、しわ、ほうれい線といった代表的な肌の悩みに直結するのです。

美容鍼が肌に与える影響

美容鍼が肌に与える影響は以下のような流れになっています。

鍼を刺して真皮や皮下組織を刺激する

サイトカインという細胞から分泌されるタンパク質が活性化

タンパク質やリンパが流れ出して血流・リンパの流れが良くなる

コラーゲン・エラスチンの代謝が活性化される

こうした流れによって細胞組織が新たにに生まれ変わり、その結果潤い・弾力・ハリがある肌が蘇るのです。

美容鍼に通うべき頻度

効果が持続する期間

初回は3、4日~1週間ほど、長ければ2週間維持できる場合もあります。平均的には4、5回目の施術で1~2週間維持できているというご意見が多いそうです。

効果を維持できる期間は年齢や肌の状態によるところが大きく、7~10回目定着してくる方が最も多いです。この回数になってくると3~4週間何もしなくても肌の調子が良い状態が続くと感じる方が多くなってきます。

回数を重ねる毎に徐々に持続期間が延びてくるといったイメージですね。

理想的な頻度は?

頻度としては4週間かけて5回行うのが理想とされています。そのため、2ヶ月で10回は集中して通うとより良い効果が期待できます。

5回目でリフトアップの効果を感じ、およそ10回で定着して維持できるようになってきます。この期間中であれば週1~2回がベストな通い方です。難しいようであれば、10日~2週に1回がベターな通い方となります。それでも難しい場合は、自分でマッサージしつつ月1回通うと良いでしょう。

ベストな通い方ができれば1ヶ月程度で効果が感じられます。およそ3~4ヶ月続けられれば見た目年齢として5~10歳の若返りを実感できる方が多く、この状態は2、3年維持できます。

ただし外部からのダメージやコラーゲン量の低下など他のマイナス要因もあるので、より効果を出すには担当の鍼灸師と相談しましょう。

美容鍼で改善が期待できる症状別の通院頻度の目安

① 小顔効果

顔が大きくなる原因には表情筋のむくみやコリがあります。原因がむくみの場合は、コリよりも比較的早めに小顔効果を実感しやすいです。

コリの場合はある程度回数が必要になりますが、美容鍼には筋肉を緩める効果もあるので確実に小顔へ近づけることができます。

コリが強ければ1週間に1回、少しずつ施術回数を増やしてコリが緩和されていけば、2週間や3週間に1回でも小顔になっていくのを実感しやすくなると言われています。

② ほうれい線、小ジワ、たるみ

顔全体のリフトアップにより、ほうれい線やフェイスラインのたるみシワの改善が期待できます。

リフトアップの効果は1回で実感しやすいですが、個人差はあるので必要回数は異なります。通い始めであれば1週間に1回、最低でも2週間に1回の施術がおすすめです。

③目の下のクマ

クマには大別して3種類あります。

・ストレスや疲労が原因で、血液の滞りや酸素不足から黒くなった血液が目の下に溜まる青クマ
・老化などで目の下がたるむことで影となる黒クマ
・化粧の残りや角質が厚くなることで目の下が茶色くくすむ茶クマ

青クマは1回目から症状の改善が実感できる場合が多いです。それは青クマの原因が疲労や目の酷使によるものであるため、美容鍼でアプローチしやすいからです。

黒クマや茶クマは筋肉の衰えや色素沈着で発生するため、改善には時間がかかります。より早く改善するためにはセルフケアも並行して行いましょう。

④ 美白効果

美容鍼ははそもそも肌の血流を改善し、健康的な肌を作ることが目的です。

顔色に関わるシミ・そばかす・くすみを完全に消すことはできませんが、血行改善で顔色を良くし、肌の色味を上げて目立ちにくくすることは可能です。

血行の改善が表れるのは一般的に2週間とされているため、2週に一度を目安に施術していくのがおすすめです。

⑤ 体調・体質改善

顔は身体の中でも特に皮膚が繊細で、内臓機能の不調やストレスが現れやすいです。美容鍼では倦怠感・免疫力低下・冷え性などの諸症状にもアプローチできます。

ただし体質の改善には時間がかかります。継続的な施術で効果を実感しやすくなってきますが、他の美容治療とも並行していくことをおすすめします。

美容鍼の注意点

施術を受けられない人

金属アレルギーがある方は少し注意が必要です。一般的に鍼はステンレス製のものを使っている治療院が多いですが、施術前に必ず確認しましょう。

不安な方には腕などの目立たないところへ刺して短時間のパッチテストを行い、問題なければ施術に入るという所もあります。

また、妊娠中の方は施術を受けられません。美容鍼は顔の血流を良くしていきますが、その際に胎児に必要とされる血液が顔に集まってしまう可能性があるためです。妊娠が明らかな場合は控えましょう。

しかし、産後には疲れやストレスで顔、身体に影響が出ている場合が多いです。その際にはぜひ施術を受けてみてください。身体の悩みが改善されれば精神面にも余裕が表れ、子育てにも良い影響を与えられるでしょう。

美容鍼をするのは顔だけではない

顔以外にも腕や脚、頭に鍼を打つ場合もあります。何故なら顔の悩みの多くは体全体にも原因があるからです。そのため顔だけの施術で一時的に良くなっても、根本的な解決には繋がりにくくなっています。

美容鍼は一時の改善ではなく体の芯からの治療により、身体全体の体質改善にも寄与します。

美容鍼は痛くないの?

鍼には様々な種類がありますが、鍼灸院で一般的に使われるのは、ステンレス製の使い捨ての鍼が多いようです。

鍼の直径は0.10~0.18mmで、髪の毛ほどの太さしかありません。さらに、とても柔らかくできていますので痛みはほとんど感じません。

ただし痛覚には個人差もあるため、全くないとは言い切れません。人によってはチクリとしたりピリピリと感じたりすることもあるようです。

副作用はある?

美容鍼は副作用がなく安全な治療法であるとWHO(世界保健機構)が正式に認めています

しかし、顔には多くの毛細血管が通っているため内出血が起こることは稀にあります。施術当日の体調や元々の体質にも寄りますが、内出血が起こっても数日で消えるので基本的には心配する必要はありません。

ただ、気になることは事前に相談しておきましょう。施術前に美容鍼に関する詳しい説明が担当医からあるとは思いますが、安心できる状態で施術に臨むと良いです。

まとめ

ここまでで美容鍼で得られる効果や通うべき頻度を詳しくお伝えしました。美容鍼には注意点もありますが、大きなリスクはなく施術前にも担当医と相談したり説明を受けることで安全に施術が受けられます。

より効果を求めるなら継続的な通院が必要になりますが、一度だけでも効果が得られやすいのが美容鍼の良い所です。不安があるならその解消のためにもまずは一回鍼灸院へ足を運んでみることをおすすめします。