鍼灸・整骨院の経営者の方々は、ご自身の院をどのように経営されていますか?
日々さまざまなことを考えていらっしゃると思いますが、考える軸が明確でないと非効率になっているかもしれません。
 
 
ここでは、経営戦略を論理的で明確にするのに役立つ、「STP」というフレームワークをご紹介します。
 
STPによる分析を知ることで、院のサービスが適切か見直してみてください!
 
 
 
■STPとは
STPとは、自社が生き残っていくためにはどの市場で、どのような価値を提供していくかを決めるためのフレームワークです。
 
 
「Segmentation(市場の細分化)」
 
「Targeting(標的市場の決定)」
 
「Positioning(自社の立ち位置の明確化)」
 
 
という3つの段階に分けられます。
 
 
 
■STPでどう分析するのか
「Segmentation(市場の細分化)」では、市場全体をいくつかのニーズの似ている顧客層に分類します。
 
このことで、自社のコンセプトが明確化されます。
鍼灸・整骨院は消費財市場(BtoC)と言えるので、市場を細分化する際の変数は以下の4つが挙げられます。
・人口(年齢、性別)
・地理(地域、人口密度)
・社会心理学的変数(ライフスタイルなど)
・行動的変数(購買契機など)
 
 
ちなみに、細分化された市場をセグメント(Segment)と呼びます。
 
考える人 画像1
 
「Targeting(標的市場の決定)」では、細分化された市場を評価して、どのセグメントを自社のターゲットとするのかを決定します。
 
標的市場の決定には主に3つのパターンが考えられます。
 
 
1.無差別型マーケティング
・市場セグメント間の違いを無視して、共通の製品・サービスを提供する戦略
Ex)コカコーラ、ボールペンなど
2.差別型マーケティング
・複数の市場セグメントを取り上げ、それぞれの市場セグメントに対して異なる製品・サービスを提供していく戦略。
Ex)各自動車メーカーの小型車から大型車の生産販売など
3.集中型マーケティング
・1つもしくは少数の市場セグメントに注目し、そのセグメントに経営資源を集中していく戦略。
 
高級品メーカーやベンチャー企業などがよく選ぶ戦略。
Ex)ポルシェ、ランボルギーニなど
 
 
鍼灸院であれば、無差別型マーケティング、つまり患者がどのセグメントに属するかに関わらず、一様のサービス(治療)を提供するところが多いですね。
集中型のマーケティングもあり得るかもしれません。
 
仮にスポーツ診療に自院の強みがあるなら、スポーツによる故障に集中し、そこでの顧客単価を上げる戦略も考えられます。
「Positioning(自社の立ち位置の明確化)」では、決定したセグメントの中にある他社の競合製品・サービスとの自社の立ち位置を決めます。
 
 
ポジショニングには2つのポイ
ントがあります。
 
1.どの変数を使用するか
どの変数を使えば、自社製品・サービスが、他社よりも有利になるかを考えます。
 
 
 
2.変数をいくつ用いるか
変数をいくつ使うかを決めます。
あまりに多すぎるとポジショニングの明確さを失う可能性があります。
 
例えば、ハンバーガーショップを「価格」と「おしゃれか大衆的か」の2つの変数を用いてポジショニングします。
 
低価格で大衆的なハンバーガーショップには、マクドナルドやバーガーキングなどが属します。
 
一方、高価格でおしゃれなハンバーガーショップにはフレッシュネスバーガーやモスバーガーが属するでしょう。
 
 
 
いかがでしたか?
STPでの分析は分析のはじまりなので、それだけで何かが分かるわけではありません。
しかし、自院のコンセプトや立ち位置の明確化に役立つはずですので、ぜひご活用ください!
 
 
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