鍼灸院を開業している人が施術をする際、ベッドを利用するケースがほとんどです。でも当たり前のように使うベッドだからこそ、こだわりを持ちたいものです。

ベッドの選び方を間違えると施術に支障をきたすだけでなく、施術者自身の身体にも悪影響を及ぼします。そこで今回は鍼灸施術用ベッドを選ぶ際5つポイント、およびベッドの種類について解説します。

なぜ鍼灸ベッドにこだわる必要があるのか

鍼灸ベッド こだわり

まず最初に鍼灸ベッドにこだわるべき理由を3つ紹介します。それによって、自分にどの鍼灸ベッドが適しているのか分かります。

無理のない姿勢で施術をおこなうため

鍼灸治療は人の身体に鍼を刺したり、お灸を据えたりするため、集中力が要求されます。また、1日に何人もの患者さんの施術をしていると、施術者自身の負担が増大します。

そのため、施術者が無理のない姿勢で施術をおこなえるよう、ベッドを選ぶ必要があります。鍼灸師をはじめ、柔道整復師や整体師などの施術師に男性の方が多いのは、施術に体力を要求されるからなのです。

そういった観点からも、なるべく施術者の負担を減らし、体力的に無理をせずに済むベッドを選ぶことが、長時間にわたって施術活動をおこなう上で重要なのです。

患者さんに負担をかけないため

例えばベッドの幅に対して、体格の良い患者さんが来たとします。患者さんに仰向けになってもらったときに、腕がベッドに収まりきらなかったらどうでしょう。患者さんは常に腕に力を入れていなければならず、リラックスして施術を受けられません。

短時間の施術であればそれも良いでしょうが、基本的に鍼灸の施術はある程度時間がかかるものです。そのため、患者さんがリラックスして施術を受けられるよう、鍼灸ベッドを選ぶことが重要です。

施術スタイルに合わせるため

鍼灸の施術をおこなっている人の多くが、鍼灸だけでなく他の施術も組み合わせています。なぜなら、鍼灸治療とその他の施術を組み合わせることで、施術の効果を上げたり、リラクゼーション効果を高めためたりすることが期待できるからです。

鍼灸の施術と組み合わせるその他の施術には、マッサージカイロプラクティック整体などがあります。仮に鍼灸とマッサージと組み合わせるのであれば、マッサージ用のベッドを選ぶことが重要です。

鍼灸とカイロプラクティックを組み合わせるのであれば、カイロプラクティック用のベッドが必要となります。

カイロプラクティックにも、ソフトなカイロプラクティックとボキボキ骨を鳴らすカイロプラクティックがあるため、どちらの施術をおこなうかによって、ベッドの固さも検討しなければなりません。

また骨盤矯正など整体の施術をあわせておこなう場合、通常のマッサージベッドだと患者さんの身体が滑ってしまいます。そのため、患者さんの両腕を置く場所が必要になります。

このように、施術スタイルによって必要となるベッドが異なるので、ベッドの価格だけで選ばすに、施術効果を高められるようなベッド選びが重要です。

鍼灸ベッドを選ぶ際の5つのポイント

鍼灸 ベッド ポイント鍼灸ベッドを選ぶ際の5つのポイントを紹介します。

ベッドの幅が広いと体格の良い患者さんにも対応できますが、施術がしづらくなるため、施術者の負担が増す可能性もあります。

鍼灸の施術をおこなうのであれば、およそ60cmくらいの幅が施術者にとっても、患者さんにとっても最適なサイズでしょう。

長さ

一般的な鍼灸ベッドの場合、170cm、180cm、190cmといったサイズがスタンダードです。よほど背の高い患者さんばかり来られるのでなければ、ベッドの長さは180cmもあれば十分です。ただ、施術スペースに余裕があるのなら190cmのベッドでもよいでしょう。

高さ

一般的な鍼灸ベッドの場合、40cmから80cm程度と、いろいろな高さがあります。基本的には施術者の身長を考慮して、ベッドの高さを選ぶとよいでしょう。

ただ、鍼灸の施術と合わせて、マッサージや指圧もおこなうようであれば、少し低めのベッドを選ぶ必要があるでしょう。

というのも、ベッドが高いと指の圧が患者さんの身体に伝わりにくいからです。施術師が少し身体を折り曲げたときに、患者さんの身体に触れられるくらいの高さがよいでしょう。

固さ

鍼灸の施術と合わせてカイロプラクティックをおこなうような場合、ベッドの固さもポイントです。鍼灸の施術だけなら柔らかいベッドでもよいのですが、カイロプラクティックを合わせておこなうのであれば、ある程度の固さが必要です。

特に脊椎の調整をおこなうような場合、ベッドが柔らかいと調整に支障をきたします。どうしても柔らかいベッドがよいのであれば、カイロプラクティック用のブロックボードなどを併用しましょう。

値段

鍼灸ベッドを購入するにはそれなりの費用が必要となります。極めてシンプルなタイプのベッドであれば30,000円前後で買えますが、マッサージやカイロプラクティックを合わせておこなう場合、それなりの強度や硬さが求めらます。平均的な価格は70,000円前後です。

鍼灸施術用ベッドの種類

鍼灸 種類
シンプルなタイプ

もっともシンプルなタイプの鍼灸施術用ベッドは、脚が4本あってその上に長方形のベッドが乗っているものです。鍼灸の施術に限らずオールマイティーなベッドですが、カイロプラクティックや整体の施術をするのであれば物足りなさは否めません。

有孔ベッド

有孔ベッドは、患者さんがうつぶせになったときに、顔の部分に穴が開いているベッドのことです。穴に顔がすっぽりはまるため、患者さんが息苦しくないというメリットがあります。

電動ベッド

電動ベッドには大きく分けて2つのタイプがあります。1つは電動でベッドの高さを変えられるベッド、もう1つは電動でリクライニング出来るベッドです。

電動でベッドの高さを変えられれば施術の切り替えが容易ですし、リクライニングできるベッドであれば、身体の不自由な人やぎっくり腰の人などを起こしやすくなります。ただ、いずれも使い勝手は良いですが、ある程度のコストがかかります。

カイロベッド

カイロベッドは、カイロプラクティックの施術に適したベッドです。ヘッドの部分が手動で上下できるようになっており、両腕を下した場所に台があります。

ヘッドは左右2つにわかれており、間に顔を挟むことで息苦しさを防ぎます。

トムソンベッド

トムソンベッドはアメリカのカイロプラクティックドクターが開発したベッドで、脊椎や骨盤に圧を加えることで、ベッドが勢いよく数cm下にさがります。それによって脊椎や骨盤の矯正効果を高めることが期待できます。

折りたたみベッド

折りたたみベッドは、折りたたんで持ち運びできるベッドです。出張で鍼灸の施術をおこなう際などに便利です。

鍼灸師のスタイル別おすすめベッド

鍼灸 ベッド スタイル鍼灸師の施術スタイル別におすすめのベッドを紹介します。最適なベッド選びの参考にしてください。

鍼灸施術のみおこなう場合

鍼灸の施術だけをおこなうのであれば、シンプルなタイプのベッドで構いません。自分が施術をしやすくて、患者さんが楽な姿勢で施術を受けられるベッドを選びましょう。

カイロプラクティックもおこなう場合

カイロプラクティックもおこなうのであれば、やはりカイロベッドがおすすめです。また、インパクトという意味ではトムソンベッドを導入するのもありです。

整体もおこなう場合

整体もおこなうのであれば、カイロベッドのように強度のあるベッドがおすすめです。シンプルなタイプのベッドでは患者さんの身体が滑ってしまい、思ったような矯正効果があげられません。

中高年鍼灸師の場合

中高年の鍼灸師の場合、電動ベッドがおすすめです。高さを電動で変えられるのはもちろんのこと、患者さんが起き上がるのをサポートできます。

施術スタイルに合ったベッドで自分の健康を守ろう!

・鍼灸ベッドを選ぶのは施術者の身体的負担を減らし、患者さんをリラックスさせるため
・鍼灸ベッドを選ぶ際には、ベッドの幅や長さ、高さや固さなどに着目する
・鍼灸ベッドは自分の施術スタイルに合わせて選ぶのがおすすめ
・中高年の鍼灸師や経済的余裕のある鍼灸師であれば電動ベッドもおすすめ

鍼灸の施術用にいろいろなベッドが開発されていますが、患者さんが楽な姿勢で施術を受けられるのはもちろんのこと、施術者自身無理のない姿勢で施術できることも重要です。

自分の身長や体格、施術目的によってベッドを選ぶとよいでしょう。中高年になってからも施術を続けるのであれば、先行投資として電動ベッドを購入するという手もあります。

施術スタイルに合ったベッドで、患者さんだけでなく自分の健康状態も維持しましょう。

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