鍼灸院を開業される方の中に、円皮鍼について知りたいという方はいらっしゃいますか。
円皮鍼は、一般的に鍼灸院で施術されている鍼とは異なり、特殊鍼法に含まれます。
特殊鍼法には、小児鍼や、鍉鍼といったものもあります。
その中でも、円皮鍼とはどのようなものでしょうか。
今回は、円皮鍼の効果について紹介します。

□円皮鍼とはどのようなものか

円皮鍼とは、特殊鍼法の一つでした。
特殊新法には、小児鍼や、鍉鍼といったものがありますが、それぞれに特徴があります。
それぞれ確認しましょう。

まずは小児鍼ですが、字の通り子供の疾患に特化した鍼治療法です。
小児鍼の対象は、生後1ヶ月の乳児から児童までです。
小児鍼では、子供に鍼を刺すのでしょうか。
この場合の鍼は、刺す針ではありません。
形はさまざまですが、ギターのピックのような形のものや、ギザギザの歯車のようなものがあります。

鍉鍼は、体に刺さない太い鍼です。
小児鍼と同じく、体に接触させたり、押したり擦ったりして治療します。
こちらも子供に対してよく使われていて、痛くも怖くもないため、子供でも泣き出すことはありません。
針というよりは、棒と呼べるくらいの太さのものが一般的です。

そして円皮鍼ですが、こちらはこれまでの特殊鍼法とは異なります。
円皮鍼は、直径1.5cm程度のシールの真ん中に細く短い針がついていて、それを貼る治療法を言います。
この鍼は非常に短いため、痛みはほぼ感じません。
そのため、貼り付けたままの生活が可能です。
貼り付けている間は背術効果が持続するため、長く効果を得られます。

特殊鍼法について確認してきましたが、その形式はさまざまでした。
鍼と聞いて思い浮かべるのは、まさしく針だという方は多いです。
しかし、特殊鍼法では、刺々しい針を刺すような治療は行わないという点に共通点がありました。

そのため、子供でも安心できたり、日常に溶け込む形での長時間利用ができたりなどのメリットがあります。
針と一言で言っても、その形式ははさまざまなので、針が怖いという方も安心して治療を受けられます。

□皮内鍼と円皮鍼の違い

皮内鍼というものをご存知でしょうか。
名前が円皮鍼と似ているため、混同されることが多い治療法です。
この2つは治療法が異なるため、分けて考えなければいけません。
では、どのように異なるのでしょうか。
違いについて解説します。

実は皮内鍼と円皮鍼は、どちらも置き鍼と呼ばれるものです。
その仕組みは、短い鍼を皮膚に貼ることで持続的な刺激を与えるというものです。
では、違いはどこにあるのでしょうか。
一番大きな違いは、鍼の刺し方です。
円皮鍼は皮膚に真っ直ぐ刺入しますが、皮内鍼は鍼が皮膚と水平になる様に刺入します。
また、円皮鍼ではシールと鍼が一体化しているのに対して、内皮鍼はシールと鍼が独立しているという違いがあります。

円皮鍼と皮内鍼の違いをもう少し確認しておきましょう。
円皮鍼は、鍼とテープが一体になっているものでした。
それに比べて、皮内鍼では鍼とテープが別になっています。
また、円皮鍼には0.3ミリメートルから2.2ミリメートル程度の短い鍼がついています。
それに対して内皮鍼には5ミリメートルと、比較的長い鍼がついています。

形にも違いがあり、内皮鍼はテープに鍼がついていましたが、皮内鍼は鍼が鍼の部分と竜頭の部分とから成っています。
一般的に竜頭は円盤のような形です。
画鋲のような形をしているとイメージしていただければわかりやすいでしょう。
内皮鍼には竜頭が付いているため、鍼が皮膚の中に置き去りにされることがないという安心感もあります。

円皮鍼と皮内鍼はさし方が異なりましたが、具体的に解説します。
円皮鍼ではシールがあらかじめ付いているため、鍼を皮膚に対して垂直に刺します。
しかし一方で内皮鍼では、皮膚に対しておよそ20度の角度で鍼を刺します。

□円皮鍼の種類

円皮鍼は、シールに鍼がついていて、垂直に皮膚にさすものでした。
この円皮鍼には、大きく分けて2つの種類があります。
それぞれの違いは、鍼が尖っているか、そうでないかという違いです。
もう少し具体的に確認しておきましょう。

*鍼タイプ

鍼が尖っているものは、鍼タイプといいます。
鍼タイプと言っても、非常に短い鍼でした。
そのため、鍼が刺さることでの痛みはほとんどありません。
肌に鍼が刺さった状態をキープできるため、置き鍼と言います。

*接触タイプ

接触タイプでは、皮膚に刺さるような鍼はシールについていません。
その代わりに、太い突起がついています。
鍼タイプに比べて、更に痛みがないというメリットがあります。
残念ながら、鍼タイプと効き目が同じわけではありません。
鍼タイプに比べると、効き目は穏やかです。
接触タイプは、鍼が怖いという方におすすめです。

*長さによる違い

円皮鍼はタイプの他に、長さもさまざまです。
短いものは0.3ミリメートル程度、長いものでは2.2ミリメートル程度です。
鍼の長さは、どのような基準で使い分けるのでしょうか。
基本的には、皮の厚さや筋肉の有無で使い分けます。
例えば顔や首などの皮の薄い部分には短い鍼を、腰や肩など筋肉のある場所には長めのものを選びましょう。

*円皮鍼の注意点

円皮鍼には長時間貼り続けられるという特徴がありますが、基本的には1日で貼り替えることをおすすめします。
また、場所によって適切な鍼を選ぶことも重要です。
長時間付けっぱなしにしていたり、長さ選びに失敗したりすると、内出血が起きて傷が残る場合があります。
そのため、貼り付けておく時間や鍼選びには注意しましょう。

□円皮鍼の効果

さまざまな種類のある円皮鍼ですが、どのような効果があるのでしょうか。
円皮鍼には、肩こりや筋肉のハリを和らげる効果や、自律神経を整える効果、更には美肌やリフトアップの効果があります。
それぞれについて、具体的に確認しておきましょう。

現代では、デスクワークなどによる体の不調を感じる人が多く、その中でも肩こりや筋肉の張りを訴える人は多いです。
その原因のほとんどが、血流が悪いことにあります。
血流の悪化は円皮鍼で治療可能です。
どうして円皮鍼で血流の悪化を改善できるのでしょうか。
円皮鍼では、ツボを押して治療をします。
ツボには、血流を良くするものもあるため、そのツボを正しく刺激すれば体の血流を改善できます。
血流を良くすれば、肩こりや筋肉の張りを改善できます。

また、円皮鍼には自律神経を整えるという効果もあります。
自律神経とは、内臓や血管などの働きをコントロールする神経です。
自律神経は、全ての内臓や全身の血管や分泌腺を支配しているため、体の具合に直結します。
自律神経を整えて、胃腸の働きを良くしたり、睡眠の質をよくしたりできると良いですね。

女性には喜ばしいことに、美肌やリフトアップにも効果があります。
鍼シールを顔に使用すれば顔の血流良くなります。
顔の血流を良くすれば顔に美肌効果が現れると言われており、具体的にはたるみやシワ、シミに効果があります。
その他にも、リフトアップにも効果があるとされていると言われているため、美容に興味がある方も、円皮鍼を利用してみましょう。

□まとめ

今回は円皮鍼の効果について解説しました。
鍼にはさまざまな種類があり、円皮鍼はその中でも特殊鍼法の中に含まれていました。
円皮鍼は深く鍼を刺さずに鍼治療ができるというメリットがありました。
そのため、鍼が怖いという方にもおすすめです。
興味のある方にはぜひ円皮鍼を試してはいかがでしょうか。

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