こんにちは!
メイプル名古屋です!
今回は、大阪で鍼灸院経営をされている、鍼灸師えみすけさんのブログです^-^
鍼灸師の先生は是非読んでいただきたいです!
 
 
 
 
わたしたち人間には「感情」があります。
好きとか嫌いとか、楽しいとか悲しいとか。日々、いろんな感情をもって生きています。
 
この感情、実は人によっては、うまく表に出せずに心の奥に抑えつけている人が多いんです。感情を抑えつけているとどうなるのか、少し詳しくお話しますね。
 
 

感情は本来、抑えこむものではない

東洋医学には「七情」という考え方があって、感情を「怒・喜・思・哀・憂・驚・恐」という7つに分類しています。
そしてこれらの感情が度を越してしまうと、体調に悪影響を与えるとされます。
 
感情のせいで体調をくずす・・これは経験のある方も多いかもしれません。
 
上の7つの感情でいえば、怒、思、哀、憂、驚、恐の6つはマイナス感情、
喜がプラス感情でしょうか。
 
「じゃあ怒り(マイナス感情)を感じない方が体調をくずさないのね!」と思ってしまうかもしれませんが、実はそうでもありません。
これらの感情は本来、感じるのが当たり前なのです。
 
 
 
たとえば「怒り」は誰しもが避けやすい感情なのですが、
(できればなるべく怒りたくない人は多いはず)
怒りを感じることで身体にはエネルギーが生まれる、というプラスの側面もあります。
 
めちゃくちゃ怒ってる時って、自分でも驚くぐらい早口になったりしませんか?
頭がフル回転して、次から次へと言葉が出たり、いつもより機敏に行動できたり。
怒りは、エネルギーに転換されるのです。
 
しかしもちろん、長期間怒りに晒され続けると、身体は消耗します。(マイナス面)
 
 
また、「恐怖」という感情も、とても大切です。特に乳幼児期において。
恐怖という枠があるからこそ、人は行動を制限することができるのです。
どこまでも伸びてゆくものを、どこかで区切らないと、収拾がつきません。
恐怖は、正しい判断をするきっかけになるのです。(プラス面)
 
しかし、恐怖に支配されすぎてしまうと、極端に行動が狭くなってしまい、何もできません。(マイナス面)
 
 
このように、感情にはなにかしら良い面と悪い面があり、まったく感じないのもダメ、感じすぎても良くないです。
大切なのは、感情がうまれたときにまずは受けとめて、そこから、感情が度を越さないように自分でコントロールすることなのです。
 
 

「理性」が強い人は、「感情」を抑え込む傾向にある

わたしは、鍼灸の施術をしていますが、患者様とのお話をする中で
その方の感情に着目してヒアリングすることがあります。
 
すると、冒頭でも書きましたが、自分の感情を抑え込んでしまっている人が多いことに気づいたんです。
 
 
たとえば怒りを感じているのに
「わたしはイライラしたくないから、怒らないようにする」
 
たとえばとても悲しいのに
「これぐらいのことで落ち込んじゃいけない。わたしは大丈夫」
といった具合に。
 
 
自分に言い聞かせて、理性で、自然な感情(本能)を抑え込んでいます
 
 
感情を司るのは、脳の「大脳辺縁系」というところ。
ここが、「腹立つなー!」とか「悲しいよー!」とか感じるわけです。
 
で、その大脳辺縁系をぐるっと周りから囲っているのが「大脳新皮質」。
ここは、理性や分析的な能力を司っており、「まあでもしょうがないか」なんて、大人な理論で納得させようとするところです。
 
 
この大脳新皮質の働き・・つまり理性が強すぎると、本能は抑え込まれ、
本来感じているはずの感情に蓋をされているような状態になってしまいます。
そうするとどうなるか?
 
 
身体にストレスがたまってしまうんです。
 
 
 

感情を無意識に抑圧している理由はなんなのか?

ボールを例に考えてみましょう。
やわらかいゴムボールを手で押すとへこみます。手を離すと、ボールはもとの形にもどります。
 
このとき、ボールを押す力が「抑圧」や「我慢」です。
手で押しっぱなしにしていると、ボールは明らかにひしゃげていて本来の形を保つことができていませんね。身体も同じです。
 
抑圧や我慢が強すぎると、身体は不自然な状態になります。
どこかにひずみが生まれるのです。
 
 
 
わたしが患者様とのお話の中で心がけていることとして、
なるべくご自身の気持ちに気づいていただくというのがあります。
 
 
相手が今していること。それは本当にしたいことなのか?
本当にしたいこと(自然な気持ち)を抑えつけている可能性はないか?
もし抑えつけているならば、その理由はなんなのか?
 
 
意識と無意識の領域をしっかりヒアリングしていきます。
 
患者様は無意識なので、当然、自分では気づかないのですが、ここに抑圧の理由が隠されていたりするのです。
 
 
たとえば幼少時から父親に厳しくしつけられていて
「できて当然」だと思い込んでいる場合は、自分を褒めるのが苦手だったりします。
そういう方は「喜び」の感情を抑圧していることが多いです。
こんなことぐらいで褒められるべきではない、と無意識に思い込んでいます。
 
 
また、怒りを解き放てば夫婦ゲンカに発展してしまう・・と恐れている人は
自分さえ我慢して怒りを抑え込めば、まるくおさまると思っています。
その結果、自分の身体に不具合が出ていても、それが我慢のせいであるとは気づきません。
 
 
 
そこに「気づき」を与えるだけで、少し行動が変わるきっかけになるものです。
 
 
 

大切なのは、マイナス感情を「受容」して「発散」させること

感情や本能は、もともと、抑えつけるべきものではありません。
哀しいときは哀しい、腹が立つときは腹が立っていいんです。人間だもの。
 
で、まずは
そうやって沸き起こる感情を無理に抑え込まず、受容してほしいのです。
 
「あー、ほんとあの人には腹が立つ」
「今わたし、とっても悲しい」
「こんなことができた自分はすごい!うれしい」
 
まずは自分がきちんと感情を認めて、受け入れてあげてください。
 
 
そして、ここからが大切です。
 
もしそれがマイナスの感情ならば、違う感情に転化したり、発散させましょう。
 
 
人におもいっきりお話して愚痴をこぼすのもいい。
おいしいものを食べて心を幸せな気持ちで満たすのもいい。
運動や好きなことをして、感情を昇華させるのでもいい。
 
 
感情の行き場をつくってあげるのです。
 
手品じゃないんだから、形あるものがいきなり消えて、消滅してしまう・・なんてことはありません。
マイナス感情は消そうとするのではなく、そのカタチを変えてあげて、エネルギーだけを吸収・再利用すればいいのです。
 
 
無理に抑え込むだけでは、ボールの形はひしゃげたままですが
ボールを押す手の力がゆるめば、またきちんと球体にもどります。
 
感情を認めて、そして発散させる。これが大事なんですね。
 
 
 

まとめ

現代はストレス社会といわれていますが、
大人であればなおさら、感情をコントロールして生きることが求められています。
 
 
しかし感情の乱れが体調不良を引き起こすこともある、ということがはっきりしている今
自身の感情の処理の仕方についても一度しっかり考える必要があります。
 
 
言いたいことを言えなくて、すぐに我慢する傾向がある方は
なるべく身体が本来ののびやかな形へと向かうように
感情の行き場所をつくってみてあげてくださいね。
 
 
そして、自分ではなにが問題なのかわからない・・!という方は
だれか他の人にお話を聞いてもらうことも有効です。
あなたにとっての無意識も、他人からみればわかりやすいかもしれません。
そして無意識の抑圧の理由に気づくことができれば、きっとあなたの感情も、のびのびと発散させることができるようになるはずです。
 
 
 
 
最後までご覧頂きありがとうございました^^
 
 
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鍼灸師えみすけ(長崎 絵美)
大阪市在住。京都文教大学で臨床心理学を学んだ後、鍼灸師となる。
施術の中では特に患者様との心の交流を重んじて、身体と心の調和を目指す。
現在は夫婦で鍼灸接骨院を営む傍ら、ブログ・お灸セミナーで情報発信を行っている。
2児の母でゲーム好き。
 
 
 
 
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