学生生活3つのススメ(下)

学生のススメ後編
『‟インド洋の真珠”セーシェル共和国で日本の鍼灸を』という想いから、クラウドファンディングを行い業界内で注目を浴びた若き鍼灸師・鈴木淳志先生。
その学生時代についての話を聞きたいという声も多く、学校や治療院で講演を行うことも。
そんな鈴木淳志先生から学生の皆さんに向けた記事を寄稿いただきました。

前回は、①学生時代にしか出来ない事を積極的に行う事。
について僕のオススメをご紹介させていただきました。

(前回の記事:学⽣⽣活3 つのススメ(前編):鈴⽊淳志先生

更に今回は、前回の話に加えこちらの2点をご紹介させていただきます。

最高峰の環境に触れる事。
卒後に圧倒的なスタートダッシュが切れるよう知識/技術を習得する事。

こちらは2点で1セットのイメージで捉えていただけると幸いです。

僕は学生時代、卒後に圧倒的なスタートダッシュが切れるよう知識/技術を習得する為に、最高峰の環境に触れることに注力していました。

卒業してからも、そこに注力して間違いなかったと心から思っています。

では、実際にどのような取り組みを行っていたのかいくつかご紹介をさせていただきます。
是非この中からヒントを得て、皆さんのステップアップに繋がりますように。

最高峰の環境に触れるには?

そもそも最高峰の環境と聞いて、あまりピンとこない方もいらっしゃると思います。
そんな方には、まずはこのようなイメージしていただけると良いなと思います。

ピラミッド型組織図をご存知でしょうか?

この世に存在する業界や組織には必ず組織図が存在します。
その中でもピラミッド型組織図をイメージして貰えると分かり易いかなと思います。

例えば、図のように大きく分けると

ピラミッド型組織図

トップに会長→代表取締役→部長→課長→一般社員というような組織図が一般的です。

この組織図を僕は、業界に当てはめて考えてみました。

どの環境がトップ(最高峰)に近い、のか?
どうすれば最高峰の環境に行けるのか?

例えば、スポーツ業界(野球)であれば
プロ野球→社会人リーグ 独立リーグ→大学野球→高校野球→学童野球と言うピラミッドになると思います。

ピラミッドの1番上に位置する最高峰の環境は、この場合プロ野球ですよね。

では、どうやってその最高峰の環境を手に入れるか…
ここがポイントです。

先程の、ピラミッドをより細かく見てみましょう。
全てのプロ球団、チームも一般企業同様1つの会社であり組織です。
球団代表(オーナー)→社長→GM(統括本部長)チーム最高責任者→スタッフ/選手
このような組織図を理解することで、どのように行動すべきかが見えてきます。


プロ野球球団の組織におけるベースボール・オペレーション(DELTA社提供)

皆さんはこの組織図を理解した上で、最高峰の環境(プロの環境)に触れる為には何をしますか

A. プロトレーナーの方のセミナーに参加して繋がる。

B. 選手に直接お願い出来るように行動する。

C. 球場に足を運んで試合観戦をする。

どれも可能性はありそうですよね?
どれも正解だと思います。そしてこのように可能性を模索する事が大切です。

僕は、この中の選択肢にない行動をしました。

組織図を理解し、球団オーナーと、直接交渉が出来るチャンスを探したのです。

決定権のあるオーナーとお話しさせていただけたら、
もしかしたらチームに入れてくれるかも知れないと…

スーツに身を包み、個人名刺を作成し、企業のオーナー、社長が集まるセミナーやパーティーに積極的に参加してチャンスを探し続けました。

「どんなスポーツでも構いません。プロの現場で活動したいのでご紹介下さい。」と、
目的目標を熱く伝え、どなたかご紹介お願いしますと頭を下げて回りました。

その結果、プロバスケットボールチームをご紹介いただきインターン生として、1シーズンアシスタントトレーナーを学生時代にさせていただく事が出来ました。

あくまでこれは一例ですが、このように組織図を理解した上で行動し、組織の中でも決定権のある方に交渉させていただく事でチャンスを得る事が出来ました。
努力の空振りは少ない方が良いですから、是非目指している業界の全体像を掴み行動されることをオススメします。

触れたからこそわかる事。

こうして、学生時代にプロという最高峰の環境に触れられた事で、今の自分に足りない知識や技術。
将来この環境で働きたいのか。など

本当に色々と学びそして考える事が出来ました。

資格を取り、卒業してからプロの現場を目指す人が多い中、こうして早期に学生という立場でプロの環境に触れる事が出来たことは当時の自分にも今の自分にとっても大きな財産になりました。
しかし、早くして最高峰の環境に触れられたから故に、その後の進路に迷う事にもなりました。

プロの現場でトレーナーとして活躍したいと思っていたのに、本当にやりたい事はこの働き方なのだろうか?この給料で家族を養っていけるのだろうか?自分の納得する働き方ができるのだろうか?
僕の気持ちは揺れました。

わがままだ。甘い。という言葉をかけられるかもしれませんが、当時の僕は現場を見て肌で感じて、自分の思い描いていた理想と現実の差にかなり悩まされたのです。

しかし、これも実際にその環境に触れる事が出来たからこそ湧いてきた感情なので、もし卒業して資格をとってから憧れの環境に触れ、この悩みにぶつかっていたとしたら…
鍼灸師、辞めてしまったかも知れません。

憧れの最高峰の環境に学生時代に触れる事が出来たからこそ、悩み、迷い。
そしてその壁を乗り越えたからこそ、こうして鍼灸師として覚悟して人生に挑む事が出来ています。

僕にとってこの経験は本当に大きく、感謝しかありません。

当時の球団オーナーや、選手の方々とは未だに交流を持たせていただいており、帰国時にはご挨拶を兼ねて会場に足を運び、原点回帰をさせていただいています。

こんな環境で原点回帰が出来るなんて幸せですよね?

こういった環境だけではなく学生時代の僕は、少ない夏休みを利用し、スポーツの本場アメリカへ単身短期留学。

加えてほぼ休みのないスケジュールの中で、オリンピック医科学スタッフをされている先生の元で学び、博士号を持ち大学病院で勤務されていた先生から学び…

常々、最高峰の知識と技術を学ばせていただきました。
このように最高峰に触れ続け行動し、貪欲に学んできたからこその今があります。

この経験で、卒後すぐに働かせていただいた治療院では、約1ヶ月で臨床に出させていただき、実際に問診から治療までを1人で任せていただく事が出来ました。

新卒でありながら、他店舗の問診チェックや指導もさせていただき、学生時代に目指していた圧倒的なスタートダッシュが切れたのではないか?と思っています。

今しかない学生生活のうちに最高峰の環境に触れ、卒後に圧倒的なスタートダッシュが切れるように行動してみて下さいね。

最後に。

前回お伝えさせていただいた、
①学生時代にしか出来ない事を積極的に行う事。に加えて、
今回お伝えさせていただいた

②最高峰の環境に触れる事。

③卒後に圧倒的なスタートダッシュが切れるよう知識/技術を習得する事。

これらの3つは、僕から学生である皆様へお伝えしたかった学生生活における3つのススメです。

これを踏まえて行動するもよし、我流で突き進むもよし。
自分の納得の行く生き方で後悔なんて残さぬように、目標/目的に向かって共に進んで行きましょう。

分からない事や、相談したい事があればいつでも気軽に仰ってくださいね。

経歴


2016年 3月
履正社医療スポーツ専門学校 卒業
2016年 4月
はり/きゅう師免許取得
2017年 3月
埼玉医科大学 東洋医学科
鍼灸臨床学研修修了
2017年 4〜9月
医療法人社団 大藤会 大藤診療所
2017年 9月末 16ヶ月
東アフリカ セーシェル共和国
Traditional Chinese Medicine of Seychelles
Director
現地クリニック勤務 院長
2020年 1月
セーシェル共和国
Atsushi Medical Boardwalk 開業
約40ヵ国の方々に日本の治療を提供。